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美しいが生まれる洋菓子店 1

そして、パティシエという道がはじまった

アングレーズ 梅原義正さん 東京はJR荻窪駅からほど近い場所に位置するデザートサロン『アングレーズ』。そこでシェフパティシエを勤める梅原義正さんは、お菓子と美しさの関係を訊ねる私たちに、にこやかな表情を浮かべてそういった。

梅原さんがパテシエの道に進んだのは、パンやお菓子作りの仕事に就いていた先輩の「やってみないか」という一言がきっかけだった。もう20以上年前になるという。ものを作ることが好きで、自分に向いていると思えたものの、先輩の誘いがある前は、古美術に興味があった。だから「お菓子作りをはじめたのって、大した理由はないんだよね」。

もちろん、自分に向いていると簡単に思えたわけでもない。入ったころのことを一言で表現すると「競争」。「朝の5時半から夜の11時まで、並みいるライバルたちに勝つ」ことだけを考える。「ただ働きたいだけなら来るな、厨房ではフランス語以外話すな、そうした戦いに勝ち残ったものだけ」がお菓子を作ることができる。そして、彼はパティシエになった。

そんな梅原さんは、『アングレーズ』を構えると同時に、お菓子作り教室をはじめることになる。その時間、教室となった一角からは、笑い声が絶えることがなく、店舗は楽しげな雰囲気に包まれる。「競争」という状況からもっともほど遠い光景。でも、その光景は、甘い香りと、ゆっくりと流れる時間で満たされた『アングレーズ』にもっとも似つかわしいものだったのである。

アングレーズ

誰かに喋りたくなるような洋菓子教室

「戦いに負けたら教えることもできない。ふるいにかけられたとき、そこできちんと育っておかないと、そもそも人になんにもいえないわけでしょ」

プロであること。そんな言葉をつぶやいて、梅原さんは、パティシエという仕事と、教室の和やかな雰囲気を一致させる。教えることの楽しさに目覚めたのは、24歳の頃。台湾でお菓子作りを教えたことがきっかけだったとか。ただし、一般の人とプロとでは教え方も内容も違う。大切なのは「そのお菓子と関わって楽しいって思ってもらえること」。

アングレーズ 梅原義正さん 「もちろん、お菓子を作れるようになってもらうってことはあるよ(笑) あるんだけど、ここに来ることで笑顔になって、その楽しさを持って帰って、誰かに喋りたくなるような、そんな場所であればいいかなと思ってる」

四季折々のメニューを中心に、先生の解説とデモンストレーションからはじまる2時間のレッスン。お喋りと笑い声はとどまることを知らず、梅原さんも率先して冗談交じりの言葉をかけていく。手間をかけるほど良いものが生まれ、手を抜けばそれなりの結果しか出ないという、かくも正直なお菓子とのコミュニケーションは、そのまま人間関係にも繋がると梅原さんは語る。

そう、彼が繋いでいるのは、人とお菓子だけではないのだ。

「どんなに機嫌が悪くても、疲れていても、お菓子を前にするとニコッとなる。それをいっぱい感じるから、誰かに作ってあげようって気になる。その誰かがいるってことは幸せなことだし、一つのものを分かち合うってのも幸せなことだし、そして、それはすごく綺麗なことなんだって思うんだ」

アングレーズ

今日もまた、美しいお菓子が生まれる

アングレーズ 梅原義正さん 綺麗--。特ににお菓子では、見た目の色合いやデコレーションに関係する言葉。『アングレーズ』では、最後の仕上げとして、商品が並ぶ当日の朝に数時間をかけてお菓子にデコレーションをほどこすという。もちろん、「上っ面だけ綺麗でも、土台がおいしくなかったら逆効果」。そうやっておいしさにこだわるからこそ、そして、多くの人においしそうだと感じてもらいたいから、単なる飾り付けに終わらず、ツヤなどの質感に至るまで徹底したこだわりを見せる。

「あんまり喋らない人でも、そこにおいしい食べ物があるだけで、30分、40分と喋り続けることってあるよね。パティシエの仕事は、そんなことのお手伝いなんだって思ってる。だから、どんな綺麗なお菓子も脇役にすぎないわけ。主役はそこで話している人たちなんだから」

店内に飾られた華やかなケーキの写真。「誰よりも目立つように作ってやろう」と思って完成させた、綺麗にデコレートされたあのひときわ大きいケーキも「けれど、やっぱり主役を引き立てるための小物」だと梅原さんはいう。

「お菓子は絶対になくなるものだからね」 けれど、私たちは知っている。人を楽しませるからこそお菓子は脇役になりえるのだということを。そして、おいしいと思えることは綺麗なことだということを。そう、美味しくなければ、綺麗じゃないのだ。

「みなさん目的はいろいろだろうけど、どんなにお菓子作りができない人も、うちの教室に来ればできるようになる!」

おいしいという美しさ。今日も『アングレーズ』では、美しいお菓子作りのためのレッスンがはじまる。

アングレーズ

アングレーズ デザートサロン アングレーズ
〒167-0051 東京都杉並区荻窪4-20-15 山田共同ビル1F TEL/FAX.03-5397-6286
営業時間 11:00〜20:00 定休日 毎週月曜日
URL:http://www016.upp.so-net.ne.jp/anglaise/

☆ケーキ教室
レッスン日時  第1〜第4日曜日
 第2日水曜日
 第3日土曜日
 13:00〜15:00
 14:00〜16:00
 13:00〜15:00
1クラス  6名程度
受講料(1レッスン )  ¥4,500

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